ニューヨーク狂言公演 ワシントンDC大田楽公演
ワシントンDCでの公演は4回目になります。いずれも全米さくら祭りへの参加でした。
最初は2003年、イラク戦争開戦の大統領演説を渡米する機上のテレビで見ました。参加をとりやめる団体が多い中、大田楽は80名という大所帯でした。翌年その感謝の意味もあって在米日本大使館からお招きいただき、再び渡米。ケネディセンター大ホール満席のお客様の前で「楽劇日本楽」を披露、さくら祭りのパレードにも参加しました。その二か月後、五世万之丞師が亡くなりました。
2012年、日米桜寄贈百周年記念事業として招聘いただき、フィラデルフィアとワシントンDCで、狂言、天守物語、大田楽の三部作を「萬歳楽」と銘打って上演しました。野村萬先生、万蔵先生、松坂慶子さんも参加されました。
そして2016年、国際交流基金主催事業として、大田楽のパレード参加と公演、またニューヨークでの狂言公演を催していただきました。
ニューヨーク公演は、Claudia Orenstein教授によるスライドを使ったレクチャーが前もってあり、通訳や字幕など万全の準備を整えてくださったアジアソサエティのご尽力で、お客様の反応もよく大盛況に終わりました。実はニューヨークで大田楽もできたらと試行錯誤したのですが実らず、次の目標となりました。
ワシントンDCの大田楽は、12年ぶりのパレードへの参加。田主の万蔵先生、巫女の松坂慶子さんを先頭に行進、番楽で沿道の大観衆から喝采をあびました。ストリートフェスティバルでの披露も盛り上がりました。
ニューヨーク公演の合間グランドゼロの地にたちました。この16年間、世界に起きた出来事、身の回りの出来事が頭をよぎりました。芸能がつなぐ両国民の心の絆をこれからも大事にしていきたいと思いました。
昨年に続き、米国公演にお招きいただき、ご準備くださった、国際交流基金の皆様をはじめ関係各所の皆様に心より感謝申し上げます。